税理士試験受験記録② 脱落者となる

税理士試験

大学2年生の年末から、平成27年(第65回)税理士試験までの記録です。

平成27年(2015年)1月:講義に追いつけない焦り

冬休み期間は、いつも通りバイトに時間を費やしてしまい、あまり勉強できませんでした。

1月下旬から大学のテストも控えており、復習どころか、講義に追いつくことすらできていない状態でした。

年明けの講義から、それぞれ週2コマになるため、少しずつ焦りはじめました
年内の講義も、まだ3分の1ほど残っています。

そこで、まずは計算問題を先に固める必要があると考え、財表の理論は一旦後回しにして、計算の遅れを取り戻すことを優先することにしました。

(ちなみに、簿記3級は合格していました。)

平成27年(2015年)2月:問題が解けない

大学のテストが終わり、4月までの春休み期間が、まとまった時間が取れる最後のチャンスです。

ようやく年内の講義の視聴も終わりそうだったので、実力テストに挑戦してみましたが、結果は…。

ほとんど分からない

点数をつけるまでもありませんでした。

基礎的な論点、たとえば定額法の減価償却のような基本的な部分は解答できましたが、簿記論で初めて勉強した論点は、壊滅的でした。講義を見ることに集中しすぎて、トレーニング問題を解かなかったため、「この問題見たことある気がするけど…解き方が分からない」という状況に陥っていました。

さらに、年明けから始まった上級コースの演習問題(いわゆる答練)にもチャレンジしてみましたが、手も足も出ない状態でした。簿記論の演習では、まったく解けず、0点を取ることもありました。

税理士試験まで残り半年というところで、簿記論と財表の計算は共にボロボロ、理論に至っては手つかずの状態です。

このままでは間に合いません。
月曜日から金曜日は一日中勉強し、土曜日と日曜日はバイトをするというサイクルを約2か月間続け、やれるだけやってみることにしました。

平成27年(2015年)4月:諦めムードの中で

教室に100人の税理士受験生がいたとして、試験当日に試験会場にいるのは多くて50人、科目合格できるのは7人~8人、官報合格までたどり着くのは1人

講師から聞いた、税理士試験の残酷な現実です。

受験生の半分は試験すら受けずに脱落し、受験生のほとんどが官報合格する前に諦めてしまう。

初めてこの話を聞いた時は、信じられませんでしたが、いざ自分がその状況に立たされると、その現実がよくわかるようになりました。

軽い気持ちで勉強を始めた受験生が、勉強についていけずに、途中で投げ出してしまう

2か月間、必死に勉強しましたが、それでも勉強時間が圧倒的に足りず、直前期を乗り越える自信が全くありませんでした。簿記論も財表も、答練の正答率はわずか3割程度。理論も、まだひとつも覚えられていません。

平成27年(2015年)5月:最初からやり直す決意

周りは、3年生になって少しずつ就活を意識し始めているようでしたが、私はその波に乗ることなく、ひたすら勉強に集中していました。
フル単でしたので、卒業についてはあまり心配する必要はありませんでした。

肝心の簿財の勉強ですが、ここで一度、最初からやり直すことに決めました。

年内に学習した範囲を消化しきれていないことが明らかでしたので、もう一度、すべての講義を見直し、トレーニング問題も3回解くことにしました。

この時点で、8月の税理士試験は、ほぼ諦めています。よく、「最後まで諦めないことが大切」と言われますが、それは、きちんと勉強を続け、試験を受けられるレベルに達している場合に限ります。私のように、基礎すらないような受験生には、その言葉は、むしろ残酷に感じられました。

それでも、最後の抵抗として、税理士試験の申し込みだけはしておきました。

通信講座は、本試験の翌日から講義を見ることができなくなるため、急がないといけません。
講義を最後まで視聴できるか、という他の受験生とは違った戦いをしていました。

平成27年(2015年)8月:結局土俵にも立てず

5月から、簿記論と財表の全ての講義を見直し、トレーニング問題を3回転させる計画は、直前期の問題集や答練を除き、無事達成できました。しかし、問題を解いただけで、全ての項目をきちんと理解できているわけではありません。

結局、試験は受けませんでした
正直なところ、プライドが邪魔して受けられなかった、という表現の方が正しいかもしれません。

試験を受けなかったことについて後悔はしていませんが、今振り返ると、会場の雰囲気や試験の流れを把握するために、受けてもよかったかなと思っています。

大学在学中に官報合格できると思っていた自分が情けなくなりましたが、それでも来年の税理士試験に向けて、前を向いて進むしかありません。

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