税理士試験受験記録⓪ プロローグ

税理士試験

はじめまして。税理士のししまるです。

このページにたどり着いたあなたは、きっと今――
「税理士を目指すべきか迷っている」
「勉強しているのに、全然手応えがない」
「働きながらって、現実的に間に合うの?」
そんな不安や焦りを、どこかに抱えているのではないでしょうか。

私は、税理士試験を8回受けて、最終的に6科目(簿記論、財務諸表論、所得税法、法人税法、相続税法、消費税法)に官報合格しました

正直に言います。私は、どちらかといえば「うまくいかなかった人間」です。

税理士試験を8回受けて、合格までに10年かかりました。

しかも、最初の4回は合格科目ゼロ。1科目も受かりませんでした。

「そんな人間の話を読んで、何の参考になるんだろう」と思うかもしれません。

合格者の体験談に、救われなかった人へ

税理士試験の勉強を始めると、合格者の体験談をよく目にするようになります。

「毎日8時間勉強して、3年で5科目クリアしました」

「仕事をしながらでも、スケジュール管理を徹底すればできます」

「毎朝5時に起きて勉強すれば合格できます」

——そういう話です。

読むたびに、どこかズレた感覚がありました。

「その前提、私には成立しないんだけど」

8時間確保できない日だって当然ある。

5時に起きようとして、起きられない朝だってある。

スケジュールを立てて、崩れて、また立て直して——そのたびに「自分はやっぱりダメなんじゃないか」という感覚が、じわじわと積み重なっていく。

そういう話は、どこにも書いていませんでした。

うまくいった人の話は、うまくいっている人にしか、役に立たない。

なので、うまくいかなかった側の記録を書こうと思います。

私が社会人として勉強していたときの実態を、正直に書いておきます。

平日の仕事終わりに1〜2時間、休日に6〜7時間

これは「頑張った特別な日」ではなく、平均です。

残業があれば平日は1時間を切る。

体調が悪ければ休日も机に向かえない。

実際はそんなものです。

それでも、最終的には合格にたどり着きました。

華やかな成功談ではありません。

回り道して、停滞して、何度も「やめようかな」と思いながら、それでも続けた10年間の記録です。

あなたが今、同じような場所に立っているなら——この記録のどこかが、次の一歩を踏み出すための材料になれば、それで十分です。

10年、6科目、そして税理士に

最終的には、簿記論・財務諸表論・所得税法・法人税法・相続税法・消費税法の6科目に合格し、官報合格を果たしました。

今は現役の税理士として、仕事をしています。

ただし、そこに至る道は、お世辞にも「かっこいい受験記録」とは言えません。

大学2年生のとき、ろくに下調べもせずに「5科目受かればいいんでしょ」という軽い気持ちで、親から20万円を借りてTACに申し込みました。

当時、簿記3級すら勉強したことがなかったのに。

そこから10年かかりました。

特に最初の数年間は、反面教師だらけです。

今の自分が当時の自分を見たら「いや、そこが間違ってるから」と何箇所もツッコミを入れると思います。

その失敗を、できるだけ正直に書いていくつもりです。

なぜ税理士を目指したか

動機は、いたって普通です。

「手に職をつけたい」——ただ、それだけでした。

大学2年生の私は、授業にはろくに出ず、バイト三昧の日々。

夢も野望も特になく、起業したいとか、社会を変えたいとか、そういう気持ちは1ミリもありませんでした。

ただ、なんとなく感じていたことはありました。

このまま何も持たずに社会に出たら、気づかないうちに「搾取される」人生になる気がする

——そういう、漠然とした焦りです。

資格を取れば、少なくとも「選べる立場」になれるかもしれない

その一点だけで、動き出しました。

大学の生協に行って、資格スクールのパンフレットを片っ端から眺めて出した答えが、税理士でした。

条件は2つ。

「独占業務のある難関資格であること」「大学生活も諦めなくていいこと」

そして、「来年の試験まで、まとまって勉強できる時間がある」タイミングでもありました。

こうして、よく言えば「前向きな直感」、正直に言えば「根拠のない自信」で、税理士試験への挑戦が始まります。

この記録で書いていくこと

受験の話だけではなく、現役税理士としての実務の話も書いていく予定です。

  • 勉強が実際の仕事でどう活きるか。
  • 会計事務所や税理士法人の内側で、何が起きているか。
  • 転職を考えるなら、どう動くと後悔が少ないか

「税理士業界に興味はあるけど、実態がよく見えない」という方にとっても、少しは参考になるんじゃないかと思っています。

今あなたが、迷っているのだとしたら。

勉強しているのに手応えがなくて、焦っているのだとしたら。

仕事と勉強の両立に、しんどくなっているのだとしたら。

その気持ちを否定する気は、まったくありません。それは「弱さ」じゃなくて、「まともな感覚」です。

私の10年に、何かひとつでも「使えるもの」があれば、それで十分です。

では、本編へどうぞ。

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