税理士試験受験記録① 完全になめていた

税理士試験

税理士試験の勉強を開始した大学2年生の夏から、12月頃までの記録です。

平成26年(2014年)7月:簿財の勉強開始

TACの通信講座(完全合格+上級コース)で簿財の勉強を始めました。

講義は5月から始まっていましたが、通信であればいつでも視聴できるので、少しの遅れなら取り戻せると思いました。

教材が届いたのは1週間ほど。届いたその日から勉強開始。

簿記論と財務諸表論(財表)は、計算の範囲がかなり重複しているので、まずは簿記論の計算問題を固めよう。そう決めました。

ところがーー

簿記3級すら受けたことがない私は、簿記論の講義を見て愕然としました。

まったくわからない。

最初のテーマは、「簿記一巡の手続」。
私には、“簿記の説明”ではなく、知らない言語の講義に見えました。

「今、何をしているの?」
「なぜこの仕訳になるの?」
「そもそも、借方と貸方って…どっちがどっちだっけ?」

トレーニング問題を開いても、意味が分からない。手が動かない。
勢いだけで始めた私は、その瞬間に気づきます。

自分はまだ、勉強のスタートラインにすら立っていない。

結局、講義を2コマ見たところでいったん停止しました。

そういえば、講座の相談でTACの講師に
「簿記3級程度は理解していないと、授業についていくのは難しいですよ」
と言われていました。

でも当時の私は、心の中でこう返していました。
「簿記なんて余裕でしょ」

――全然余裕じゃありませんでした。

ちょうど大学のテストが終わり、夏休みが始まる時期。
私はここで方針転換します。

「夏休みで簿記3級を終わらせて、そこから簿記論に追いつく」
そう決めました。

平成26年(2014年)8月:簿記3級を勉強してみる

目安は1か月。簿記3級の基礎を固める。
友人がTAC出版の教材で2級まで合格していたので、同じシリーズを購入しました。

まずは、何をやっているのかを把握するために一通り読んでみました。

...簿記論よりは分かるかも?

全てを理解することはできませんが、なんとなく、どんなことをやっているのかはイメージできました。問題も解いてみましたが、そこまで難しくない。

簿記論が理解不能だったので、多少でも簿記3級を通じて、「簿記」がどのようなものか、分かったことが救いでした。

問題を解くにつれて、商品売買、現預金、債権債務、費用、貸倒れ、減価償却、決算整理仕訳(しーくりくりしー)など、最低限の仕訳が、ようやく読めるようになっていきます。

簿記3級の試験を受けようと思いましたが、あいにく次の簿記3級の試験は11月(※当時はネット試験なし)。
ひとまず問題を2周したところで、簿記論へ戻ることにしました。

「基礎をやった。今ならいけるはず」

そう思っていました。

平成26年(2014年)9月:簿記論の勉強を再スタート

再開して現実を見ます。
講義が4か月分たまっている。

簿財それぞれ週2ペースで消化しないと、間に合わない。
講師からは「テキストNo.1〜No.4(年内範囲)が重要」と言われていたので、ここから気合いを入れて進めることにしました。

ただ――

ここでまた壁です。

ほとんどの論点が新しい。しかも簿記3級よりはるかに難しい。
一つひとつ理解するのに時間がかかり、進みが遅い。

さらに大学の授業が始まり、夏休みのようなまとまった時間が取れない。
土日はバイト。平日は講義を“見るだけ”で終わる日も多い。

本当はトレーニング問題を最低3回回すように言われていました。
でもこの頃には、1回解くかどうか

追い打ちをかけるように、10月末の文化祭。私は実行委員もやっていました。
準備に追われ、簿記3級の勉強も再開しなければならず、簿記論はどんどん後ろへ押しやられていきます。

「やってるつもり」なのに、「進んでない」
この”手応えのなさ”が、少しずつ精神を蝕んでいきます。

平成26年(2014年)11月:簿記3級の試験と財表の勉強開始

文化祭が終わり、ようやく呼吸ができるようになった頃。
11月16日の簿記3級の試験に向けて勉強を再開しました。

簿記論と比べると、出題は初歩的。
正直、かなり楽に感じました。

試験当日も緊張せず、余裕をもって解けたと思います。

簿記論ばかり勉強するわけにもいかず、簿記3級を受け終わった11月下旬になって、ようやく財表の講義を見始めました。

印象としては、仕訳というより、科目の種類分け?

簿記で「有価証券」としてまとめていたものが、財表では
「有価証券」「投資有価証券」「関係会社株式」と分かれていく。

計算は、簿記論ができればなんとかなりそうな気はしました。
でも財表には――理論がある。

教材が届いた時に、やけに分厚いテキストがあることは知っていましたが、ここまで見て見ぬふりをしてきました。

そしてページを開いて、固まります。

え、これ全部覚えるの?

あとがき

税理士試験の勉強を始めたのは、大学2年の夏でした。
あの頃の私は――試験を完全になめていました。

「通信なら好きなタイミングで見られるし、多少遅れてもすぐ追いつけるでしょ」
「簿記?なんとなく数字の話だし、勢いでいけるいける」

そんな軽い気持ちで、TACの通信講座(完全合格+上級コース)を申し込み、教材が届いた瞬間から“受験生モード”に入ったつもりになっていました。

この頃の私は、努力が足りないというより、そもそも現実の見積もりが甘すぎたんだと思います。

「通信ならいつでも追いつける」
「多少遅れてもなんとかなる」
「基礎なんて飛ばしてもいける」

全部、いけませんでした。

次回、この“なめたスタート”がどう転ぶのか。ご覧ください。

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